日本、中国の社会保障制度の対照研究
摘要：社会保障制度は近代国家の基本制度のひとつだと考えられる。社会保障制度が整えているかどうかのは、国の経済発展と社会の安定に大きな影響を与える。本論は社会保障制度の中で代表的な三つの方面―年金、医療や介護から、中国の社会保障制度と日本の社会保障制度を分析し、比較したうえ、両国の社会保障制度の特性を探して、少子高齢化の圧力に直面する社会背景の下で日本社会保障制度から、中国の社会保障制度の建設に役に立つ経験を探し出すと考える。
关键词：社会保障制度； 中国； 日本；対照研究
- 文献综述
中国は社会主義社会として、社会保障制度は社会保険、社会救済、社会福祉、社会保険優待慰問という四つの部分から構成される。日本は資本主義社会として、社会保障制度は公的扶助、社会福祉及び児童福祉、社会保険、公衆衛生及び環境衛生からなる制度だ。両国の社会保障制度は異なっている。しかし、日本と中国は一衣帯水の隣国で、過去から現在に至るまで政治・経済・文化面における共通点が多く、お互いに制度に影響を与え合いながらこれまで発展・成長してきた。日本の社会保障制度の経験は、中国の国情に適するものがあると信じている。
千葉大学の広井良典は『日本の社会保障の経験』一文で日本の社会保障に関する日本の経験を学ぶ意義を明らかにした。「日本の経験は、ある意味で、「後発国家における社会保障制度設計のあり方」という点で、欧米先進国の経験にはない特別の意味を有するものとなっている。日本の経験は、その肯定面・否定面いずれも含めて、「後発国家における社会保障整備」あるいは「非西欧圏における社会保障」と行ったテーマにとって、極めて示唆に富むユニークなケースとして位置付けられるのである」と言った。欧米諸国の社会保障制度に関する研究より、アジアの先進国として日本の社会保障制度のほうがいいと思う。
整備された社会保障制度は社会主義経済体制の重要な支柱で、改革・発展・安定の大局にかかわる。社会保障の整備・改善は中国の社会主義市場経済体制からの要請だ。ここからみれば、社会保障制度の改革・整備は現代化の中国の重大名課題だと考えられる。国内外の研究者はこの領域についていろいろな研究がある。
まず、法律からみれば、鄭功成は『中国社会保障30年』で「立法はわが国の社会保障制度の発展の中で最も差し迫っている任務のひとつだ」と指摘した。確かに中国の社会保障制度の立法は後れていて、法律システムも完備していない。実施での法律効果があまり持ってないと法律の監督メカニズムが欠けているのが問題点になっている。立法は先進国の社会保障制度の建設と改革の基本規則の一つだ。日本の社会保障制度もたくさんの法律に基づいて築きて来た。
そして、中国の社会保障制度には都市と農村の格差が存在している。中国研究所の『中国は大丈夫か？社会保障制度のゆくえ』という本に、「社会保障制度の拡充・整備が求められているのが、総人口十二億五〇〇〇万人のうち九億人が住む広大名農村である」と指摘した。また、『アジアの社会保障』にもこの問題点を指摘した。「経済改革と並行しながら特に90年代以降、医療保険や年金保険などの分野で様々な社会保障改革が進められている。しかしながら、これらは基本的に都市部での被用者を対象とするものであり」と言った。農村の社会保障は中国の社会保障制度のひとつの欠点だ。どうすれば農村の保障制度をうまく解決できるは社会保障の改革の過程に重大な課題だと考えられる。日本のような「皆保険」になれるか？すべての保険制度の実施に当たって、強制加入なのかそれとも自由なのか、今まで一つははっきりしていない。
最後、「一人っ子政策」や近代化による人口高齢化は、中国の社会保障制度に重大な挑戦をもたらしている。日本の場合、後発産業国ゆえの急激な経済社会システムの変化と戦後の出生率の急激な落下の帰結として、高齢化の速度が際立って急速なものになった。『アジアの社会保障』で広井良典先生は「つまり「高齢化のスピードの速さおよびそれへの対応」という面においても特質を持っていると考えられる」ということを述べた。年金制度、医療制度はもちろん、日本のような高齢者に対する介護制度も整備しなければならない。田多英範の『現代中国の社会保障制度』に「中国において高齢者介護は依然として家族介護を中心としていたが、この時期には、核家族現象、家族介護の担い手の変化、企業内福祉の弱体化などによって、家族介護の基盤が揺らぎ始め、公的介護ニーズが高まることになったのである。」と述べた。高齢化社会の社会保障制度が必要になっている。中国では公的介護制度が存在しているが、徐々に社会問題化し始めた高齢化介護問題に対して、従来の貧弱な公的介護では対処できない。筆者は中国の国情で、日本の介護保障制度のような高齢者介護制度成立できるかどうか、大変研究の意義があると思う。
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